SHINCHIKU CASE 01THE KNOT TOKYO Shinjuku
ライフスタイルホテルとして新たなコミュニティを形成。
築年の経過したホテルを壊して建て替えるのではなく、今までにない新しい価値を創りだすこと。「THE KNOT TOKYO Shinjuku」は、そんないちごの心築の「心で築く、心を築く」という信条を体現したライフスタイルホテルです。築39年となるシティホテルに約40億円を投じ、建物の構造躯体だけを残して解体撤去し、耐震補強と給排水空調設備を新設。また、低稼働であった宴会場を客室化することなどによる収益化のほか、建物の長寿命化や施設の省エネ化を図りました。ヒアリングには2年を費やし、建物の特徴を最大限に活かしたリニューアルを実施しました。
KNOTには「結ぶ」という意味があります。「THE KNOT」は地域の人々や、歴史などをつなぎ、街の魅力を大きく育て、日本各地の素晴らしさを世界に発信することを目指しています。THE KNOT TOKYO Shinjukuは、公園の目の前という立地を活かして、共用部にはデザイン性が高く開かれた空間を演出し、宿泊ゲストのみならず、地域の皆様にも、仕事や友人と、快適にくつろいでいただける空間を提供しています。
SHINCHIKU CASE 02トレードピアお台場
徹底した現場主義でテナント満足度を向上。
お台場海浜公園駅や東京テレポート駅から徒歩約3分と好立地で、フジテレビ本社ビルの隣に位置している超高層ビルをいちごが取得し、心築の技術やノウハウを活用してさまざまな価値向上を図りました。いちごが保有する物件の中でも最大規模のオフィスビルであり、大規模ビルにおける代表的な心築事例です。
いちごはこの大規模オフィスビルのポテンシャルを最大限に引き出すことを目的として、このビルで働く皆様全員(約5,000名)を対象としたアンケート調査を実施しました。一般的なアンケートは、テナント様の総務担当の方に実施するため、一人ひとりの声を拾うことは困難ですが、全員を対象としたアンケート調査とすることで、ストレートな意見を徴収し、心築に活かすことができています。
要望として多かった「ランチの場所が少ない」に対しては、日替わりで5台のキッチンカーを手配することとし、「Wi-Fi環境の整備」という声に対しては、23階の共用ラウンジと1階共用部にフリーWi-Fiを設置。また、セキュリティ向上のため、警備員を配置し、防犯カメラも増設しました。防災対応としては、大規模防災訓練の実施、エレベーターへの防災キャビネットの設置、防災備品の完備を実施し、港区と協定を締結して災害時の帰宅困難者受け入れ施設となっています。
オストメイトトイレの設置などバリアフリーへの対応も行っています。設備の課題として、エレベーターの混雑や遅延の改善を求める声に対しては、秒単位でエレベーターの着床時間を見直すなど、運行システムの改善を実施しました。シェアサイクルやシェアバイクの導入、近隣商業施設の優待カード配付など、入居テナント様に対するサービス拡充も図っています。引き続き、徹底した現場主義を通じてテナントの皆様の声を一つでも多く拾い、心を込めて、満足度を高める取り組みを行っていきます。
SHINCHIKU CASE 03いちごラウンジ
オフィスの快適性を追求し、新しい価値を創造する。
オフィスワーカーにとって、オフィスは一日の大半を占める場所です。当社が主に扱う中規模のオフィスビルでは、一般的に、大規模ビルに比べて、共用部の充実度が低いとされています。
いちごオフィス(8975)では、貸室の⼀部を共用部に変更し、快適性と機能性に配慮したデザインを施し、共⽤ラウンジとして改修する、「いちごラウンジ」を展開しています。打ち合わせテーブルやモニター、Wi-Fi、飲み物等を設置し、ランチや打ち合わせの利用、オフィスを離れてちょっと休憩したい時などに、⼊居テナント様が⾃由に過ごせる空間を提供することでビルの価値を高めています。
いちご内本町ビルでは、「LIBRARY LOUNGE」というコンセプトを元に、コミュニケーション・スペースやライブラリーをイメージした本棚をラウンジに設置しました。さらに専用の貸会議室を備えるとともに、デザイン性の高いワンランク上の空間を創出することにより、通常のオフィスでは得難い快適性と付加価値の提供をしています。
SHINCHIKU CASE 04レジデンス開発(OWCA麻布十番)
常識にとらわれない、価値創出へのアプローチ。
一般的に、住居はフロア数が多いほど賃料を取れるという意味で有効とされています。このレジデンスは当初、10階建にする計画でしたが、不動産の価値やオーナーや住人にとっての満足度を考えて9階建にしました。というのも、このエリアでは10階建の物件には駐車場や駐輪場を付けなければいけないという条例があったので、通常は1階を駐車場や駐輪場にするのが常套手段です。しかし、このエリアの住人が本当に求めるものは何だろうかと考えた結果、もともと10階建が可能な高さを9階建にすることで駐車場や駐輪場の設置を回避するとともに、天井を高くしてゆとりを持たせるといった工夫を凝らし、上質感のある空間デザインでバリューアップを図ることができました。一方、エリアの特性から高級自転車の所有を想定し、室内に自転車置場を設置できるようにし、エレベーターの奥行きを拡げ、自転車をエレベーターで運べる設計としました。部屋数は少なくなったものの単価を上げることができ、結果的には収益性をキープしながら利用者の満足度を高めることができています。エリア・物件・利用者のニーズなどをしっかりと理解した上で、建物の価値を最大化する事例となりました。
FUTURE VISION CASE 01Sustainable City
人々の豊かな暮らしと、多くの笑顔を生みだす街。
いちごの存在意義は社会貢献にあります。いちごが描く「Sustainable City」とは、街にある無数の不動産に長期的な目線での付加価値を持たせていき、安全安心な生活基盤と人々の豊かな暮らしを実現する社会です。経済的な豊かさだけでなく、そこに住む人や訪れる人が笑顔になるような「心の豊かさ」をもたらし、建物ではなく人を主役としたサステナブルなインフラを目指しています。
築年の経過した不動産をただ建て替えるのではなく、今あるものを活かし、立地や利用者のニーズなどに合わせて新たな価値を生みだしていくこと。いわゆる都市開発とは異なるアプローチで建物をつくり、関わる人々が笑顔になり、街全体が元気になっていく。さらに、スポーツやエンターテインメントといった、さまざまな業界・ソフト・コンテンツとのつながりによって相乗効果を生みだし、より多くの人々や社会にとって価値ある街づくりを実現させていきます。
「Sustainable City」の実現のために
「心築」を通じて、街全体の価値向上を図る。
日本には価値ある不動産が数多くあるものの、地震大国であるがゆえに"古くなったものは壊して新しく作り変えていくもの"という考えが主流となっています。そのような「スクラップ&ビルド」は、サステナビリティの観点において、決して理想ではありません。そこでいちごは、独自のアプローチである「心築(しんちく)」を通じて今ある資産を有効活用し、新たな価値を生みだす取り組みを長年続けてきました。地域の声に耳を傾け、オーナーやユーザーのニーズを見極め、建物が持つ可能性を最大限に引き出すという取り組みを積み重ねてきた結果、サステナブルな街づくりが実現できると確信しています。
「心築」によって生まれた一つひとつの建物が相互に作用しあい、さらなる価値向上を図ること。点と点がつながって線や面となるように、建物と建物がつながって街全体の活性化につなげていく。そのような仕組みを持つ「Sustainable City」の実現を目指しています。
「Sustainable City」の実現に向けた課題と対策
一つひとつの建物に向き合い続ける。
不動産の多くは、品質が標準化されて大量生産されるような製品と違い、それぞれ独自の目的・特徴・価値を持っています。たとえ同じ形、同じ地域であっても、道を一本挟むだけで個々の資産価値は大きく異なってくるのです。一つひとつの建物が持つ立地やニーズといった条件を見定め、潜在価値を見出し、新たな価値を生みだすためのアプローチは決して容易ではありません。
各分野における豊富な知識や経験を持つプロフェッショナルが集い、正解が一つではない問いに対して最適解を見出していくこと。そのような高いハードルを課題として捉えながら、ITやテクノロジーの活用をはじめとする「不動産DX」の推進も積極的に行っていきます。費用と時間をかけて一つひとつの建物に向き合い、付加価値の高い建物づくりや「Sustainable City」を実現させていきます。
「Sustainable City」が、人々や社会にもたらすもの
「今あるもの」を活かし、日本の良さを伝えていく。
環境負荷を抑えたサステナブルな社会の実現によって、経済的に豊かな暮らしのみならず、人々の心の豊かさも満たしていきたいと考えています。また、その先に目指しているのは、「日本の良さ」を大切にした街づくりをしていくことです。
「地域の個性」を活かし、それぞれの街が持つエッセンスを伝えていくことも、私たちの使命の一つ。地域や人々が大切にしている思想や文化などを形にしていくことで、地域社会が一体となって盛り上がり、結果的にサステナブルな街づくりにもつながっていくと考えています。地域の個性も含めた「今あるもの」を長く大切にし、未来に向けて発信していき、不動産・地域・ユーザーにとって価値ある街づくりをしていきます。
FUTURE VISION CASE 02ESG / SDGsへの取り組み
環境にやさしく、社会を豊かに。
近年、環境(Environmental)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)という3つの観点による企業の取り組みが重要視されています。「ESG投資」といったキーワードで耳にしたことがある方も多いかもしれません。いちごでは、創業当時から事業を通じた社会貢献をポリシーとしていて、ビジネスモデル自体が「既存のものを活かす」と合致しています。設備・性能・調査結果といった表面的な数値や評価だけを追求するのではなく、いかに環境負荷をかけずに建物のサステナビリティや付加価値を高めていくかということにこだわってきました。
また、SDGsというテーマにおいても同じく、ビジネスとしての不動産活用と地域や社会への貢献を意識しています。「100年不動産」を目指すように、不動産に関する環境配慮だけでなく、クリーンエネルギー事業も積極的に推進中。不動産とクリーンエネルギーという2つの事業領域により、今後も新たなインフラ事業の参入も見据えて、人々の豊かな生活や経済活動を支えていきます。
ESG / SDGsで取り組んでいること
サステナブルな社会を目指し、さまざまな事業を推進中。
- 「心築事業」、「クリーンエネルギー事業」、「アセットマネジメント事業」といったサステナブル経営の推進
- 「RE100」、「国連グローバル・コンパクトへの署名」、「GRESB」など外部評価の取得
- 資金調達(SDGsファイナンス)
- サステナビリティレポートの発行
- パラリンアートへの協賛
- スポーツ支援
- 地域活性化への貢献
- 健康経営の徹底
- 強固なガバナンス態勢 など
ESG / SDGsで取り扱うテーマとは
いちごの事業そのものが社会貢献に。
いちごでは、サステナビリティの推進に主体的に取り組むことを目的とした「サステナビリティ方針」を定めていて、具体的には以下の5つです。
1. 環境との調和
2. 省エネルギー、低炭素と資源循環
3. 法令適応と環境管理体制の整備
4. 教育・啓発活動
5. サステナビリティ活動の開示
これらの点を重視しながら、環境負荷の低減や環境貢献活動に積極的に参加しています。また、実際に取り組むテーマの選定においては「サステナブル経営」を踏まえながら、事業シナジーを期待できる分野を中心に推進中。また、いちごの「心築(しんちく)事業」そのものがサステナブルな社会に寄与するものであり、事業活動を通じて不動産の資産価値向上・長寿命化・環境負荷低減に貢献しています。
ESG / SDGsにおけるチャレンジ
新規事業や心築事業で目指す、新たな取り組み。
いちごは2021年、RE100※に加盟して「脱炭素宣言」をしました。この宣言において、2025年までに、いちごが保有するオフィスやホテルといった不動産も含め、事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目標と定めています。また、第3のエネルギー事業として、木質バイオマス小規模ガス化発電を計画して事業化を進めてきました。日本の豊富な森林資源を有効活用していくための、今までにないチャレンジです。
ゼロから新築ビルを建設する場合、環境性能に優れた最新設備の導入を前提に設計することは比較的容易いですが、いちごの「心築」が対象とする現存不動産において一定の基準をクリアするためには、高度な不動産技術が重要となります。そのような意味でも建物の性能向上のために、各分野のプロフェッショナルたちが日々、チャレンジングな試行錯誤を行っています。
※事業の使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的な企業連合。いちごは日本国内で早い段階から加盟していて、目標達成に向けてさまざまな取り組みを推進中。
FUTURE VISION CASE 03地方創生・地域活動参加
地域の皆様の安全・安心のために。
いちごは日本全国に多くの不動産を保有しており、その一つひとつが地域の方々を支える社会インフラとなっています。たとえば、地元の皆様に愛されるショッピングセンターの運営。不動産事業としてはもちろん、地域の経済活性化や新たな価値創出の場となることを目的として事業を運営しています。また、「旅するホテル」というコンセプトで展開するライフスタイルホテルでは、各地域の個性や魅力を発信しており、多くの観光客や宿泊客の方に来ていただけるだけでなく、地域の方々にも愛されるホテルを展開しています。さらにクリーンエネルギー事業については、事業自体がサステナブルな性質を持っており、地域の雇用促進という側面も持っているのが特徴です。
ほかにも、街の美化や自然災害からの復旧支援、夜警や植栽といった地域活動や町内活動もさまざま。地域の皆様と良好な関係を築きながら、小さな活動を大きな輪として広げていき、人々の安全・安心につながるような取り組みを行っております。
地方創生や地域活動への参加
地域に根差した、さまざまな活動を展開。
いちごは地域との関係を大切にし、地域とともに課題解決にあたることで、サステナブルな街づくりを目指しています。
「宮交シティ」
宮崎県で初となる、地域密着型の大型ショッピングセンター「宮交シティ」を中心に、スマート農業支援やラジオ放送など宮崎のサステナブルインフラ事業の拠点となっています。
「THE KNOT」
東京のほか横浜・札幌・広島に展開するライフスタイルホテル。「旅するホテル」をコンセプトに各地域が持つ個性や魅力を発信しており、地域の方々に愛されるホテルを目指しています。
「松戸南部市場」
千葉県に所在する市場を活性化させ、卸売市場としての魅力を再発掘しました。一般のお客様の集客を図り、今では年間来場者数100万人を超えるほどまで成長し、新たなコミュニティとして賑わっています。
クリーンエネルギー事業
遊休地の有効活⽤として、主に太陽光発電と⾵⼒発電を全国に展開。エネルギー⾃給率の向上やサステナブルな社会の形成のほか、地域の雇⽤促進や経済活性化といった地域貢献も実現させています。
Jリーグ支援
Jリーグは「地域に根差したスポーツクラブ」を目指しており、いちごはJリーグの「トップパートナー」としての提携を結んでいます。不動産技術の活用や商業施設運営のノウハウを活かし、Jリーグとともに地域の課題解決への貢献を目指しています。
地域活動
地域との交流を図るため、夏の納涼大会の協賛や屋台の出店なども積極的に協力しています。また、町内一斉清掃や夜警などにも参加し、地元の方々との触れ合いを通じて良好な関係を構築し、地域との連携を通じて、サステナブルな社会の実現を目指します。
地方創生・地域活動参加のアプローチ
地域の皆様のニーズを形にしていく。
地方創生において大切にしているのは、その土地の歴史や背景を学び、地域の皆様の声に耳を傾けていく「現場主義」の徹底です。地方創生を成功させるためには、地域の方々のご理解やご協力が欠かせません。プロダクトアウトではなくマーケットインの思考を持ち、信頼関係を構築しながら取り組んでいく姿勢が重要です。また、事業を推進していく過程で、地域の方から新たなご提案やご依頼をいただくこともあります。その結果、表面的な課題解決に留まらず、本質的な課題解決に近付けるのは、イノベーションそのものといえるでしょう。
地方創生に関する知見やノウハウが増えていき、ご相談をいただくことも増えてきました。今後も一つひとつの地方創生プロジェクトで得られた学びを活かして、さらに多くの取り組みにチャレンジしていきます。
将来のビジョン
地域とともに、新たな価値創出を目指す。
地域の文化や人々の想いを尊重し、その魅力を最大限に引き出し、地元の皆様を主役とした地域活性化を推進していくこと。今後も、一方的にサービスを提供するのではなく「徹底した現場主義」を貫き、地域とともに新たな価値創出を図っていきます。一つひとつの活動を通じ、「日本を世界一豊かに。」という経営理念の実現を目指します。
FUTURE VISION CASE 04スポーツ/カルチャー/スマート農業
新たなビジネスモデルで事業シナジーを生みだす。
いちごは、不動産と他ジャンルのテーマの融合により、サステナブルなインフラとしての新たな価値を創造しています。たとえば、スポーツ施設の集客力と商業施設運営で培ったノウハウを活かした地域の収益力向上を目指す「不動産×スポーツ」。押井守監督のアニメ『ぶらどらぶ』への単独出資を通じて重点エリアの一つである秋葉原の街の活性化を図る「不動産×カルチャー」。さらに、不動産や最新設備を活用し、生産環境と流通ネットワークの新たな仕組みを構築する「不動産×スマート農業」など。
地域や人々のニーズを汲み取り、不動産の活用を通じた新たなビジネスモデルを創出することで、事業シナジーを生みだしています。
スポーツ / カルチャー / スマート農業のアプローチ
サステナブルインフラとしての、未知へのチャレンジ。
他業界とのコラボレーションにおいて重要なのは、いちごが持つ不動産やインフラを活用し、どのような事業シナジーを生みだせるかということです。潜在的なニーズやポテンシャルを見極め、無限の可能性を追求していくことは、非常にチャレンジングな事業です。しかし、同じ志があれば、業界の枠は関係ありません。Jリーグが掲げる「地域に根差したスポーツクラブ」や「スポーツ振興に留まらない、地域が一体となった街づくり」という理念はいちごと同じであり、同じ課題解決を目指してコラボレーションしています。その結果、強力な事業シナジーを生みだせると確信しています。同じく、当社がアニメ製作会社を設立するのも他に類を見ないチャレンジですが、アニメや不動産とさまざまな業種業界をつなげていき、地域の活性化を図っています。
今後もさまざまな業界や事業と不動産をかけ合わせて、さまざまなコラボレーションを展開していきたいと考えています。
スポーツ / カルチャー / スマート農業で描く未来
地域の活性化とともに、
人々の生活を豊かにしていきたい。
スポーツにおいては、Jリーグのトップパートナーに就任し、これまでいちごが培ってきた不動産技術や商業施設運営のノウハウを活かし、スタジアムの老朽化への対応や、収益創出の仕組みづくりを目指しています。カルチャーとしては、アニメコンテンツをキーに保有する商業施設のみならず街全体の活性化にチャレンジしており、徐々に街の輪が広がりつつあります。スマート農業においても、若い農家のチャレンジを後押しし、生産や販売の支援だけでなく、地産地消、自給率向上など、日本の農家とその地域全体の持続可能性を高めることにつながっています。このように、不動産をインフラとすることで、コンテンツとの融合によってもたらされるシナジーは計り知れません。
いちごはこれからも、スポーツ、カルチャー、スマート農業をはじめ、不動産を軸としてさまざまな業界とのつながりを通じ、地域の活性化とともに人々の生活を豊かにしていく取り組みを推進していきます。
ABOUT SHINCHIKUいちごの「心築」とは
一つ一つの不動産と向き合い、
不動産の新たな価値を創造する。
「心で築く、心を築く」を信条に、現存する不動産に新たな価値を創造する事業を、いちごでは「心築(しんちく)」と呼んでいます。皆さんは、日本の建築基準法は世界的に見ても非常に厳しいということをご存じでしょうか。強固で安全性の高い建物が日本には数多く存在しているのですが、建物は整備をしないと経年劣化してしまい、収益性の低下は避けられません。そのため、良い建物をつくっても放置されてしまい、早期に建て替えが必要となるといったケースが多く見られます。いちごは、このような不動産に着目し、耐震補強の工事を行ったり、美観や快適性の向上を図ったり、遵法性の観点で治癒を行うことで、中長期的に収益を見込める不動産に価値向上させています。
不動産が持つ本来の価値を見出し、多様化するニーズに合わせた価値向上と建物自体の経済耐用年数の長期化を図り、長期の有効活用を目指すこと。そのように、ハードとソフト両面のポテンシャルを引き出して価値創出をする取り組みが「心築」です。現存ストックを最有効活用し、サステナブルな社会を実現するために、社会的に価値ある事業だと考えています。
具体的な手法
構造的改修だけでなく、
ニーズに鑑みた収益性向上を図る。
不動産に新たな価値を創造してサステナブルに活用(長寿命化)していくアプローチには、構造的な改修のみならず、収益性の向上も不可欠です。いちごは、保有期間と費用対効果を考慮したバリューアップにより、収益性の向上を図っています。具体的には、「建物の改修・修繕」「耐震補強」といった建物の強度にまつわる取り組みだけでなく、「環境化・省エネ化」「美観、快適性の向上」「テナント満足度向上」「遵法性の治癒」といった建物の付加価値を上げるものなど、さまざまです。また、一期一会の心、安心の提供、コンプライアンスの徹底といった方針や、テナント満足度向上に向けた取り組みなどを定義している「いちごの建物管理仕様」を基準に、建物の質向上を図っています。
中規模不動産は、低コストで物件の価値改善が可能なケースが多く、環境配慮やサステナブルへの対応が遅れているため、改善余地の大きいものが多くあります。建築基準法は時代に合わせて変わっているため、遵法性の治癒などにより建物の価値改善や流動性向上を図ることはできますが、それだけで長期的に収益性を向上させるのは難しいでしょう。そのため、ハードとソフトの両面から建物の価値向上を目指しています。
技術へのこだわり
不動産に価値を生みだすプロフェッショナルとして。
これまで述べてきたように、「心築」は現存する建物に新たな価値を創造する取り組みです。その価値を生みだすためにこだわっているのが、「プロフェッショナルな技術」です。たとえば、人々のニーズを見極める技術。テナントや利用者の満足度を向上させるためには、その地域にどのような特徴があり、どのようなニーズが生まれていくかを徹底的に考察していく必要があります。知見や経験に基づくノウハウだけでなく、地域の人々との連携やコミュニケーションなど、ニーズを見極める技術が欠かせません。ほかにも、建築技術においては一級建築士を多数擁するチームによる業界屈指のバリューアップを図っていたり、投資運用技術の視点でもプロフェッショナルがあらゆる策を講じて不動産の資産価値最大化を推進しています。
社内においても「いちご大学」という組織があり、社内外の各分野のプロフェッショナルが実務に役立つ研修を開いていて、人財開発や教育に関する取り組みを積極的に行っています。いちごの社員は特定分野のプロフェッショナルであることが多く、個々の技術を向上していける仕組みになっているのです。
目指している未来
今ある建物を大切にして、
サステナブルな社会を実現させる。
これまでの日本はスクラップ&ビルド、つまり建物をつくっては壊して、またつくるというサイクルを繰り返してきました。しかし、サステナブルな世界を目指す上で、このサイクルからの脱却が求められています。建物を「壊す」から、建物の価値を「活かす」へ。建物を新しいものに置き換えるのではなく、今ある建物を活用し、その建物の利用者や地域を元気にしていきたいと考えています。
そのために”サステナブルインフラ企業”として大きな成長を目指す長期VISION「いちご2030」をはじめ、「サステナブル経営」「環境保全」「100年不動産」といったテーマを掲げながら、社会的に重要な命題の解決に向き合ってまいります。
QUIZ GALLERYクイズで知るいちご
Q1
日本はなぜ、ヨーロッパのような
古い建物が少ないの?
日本は地震大国で「新しい建物」が
好まれがちな傾向があるからです。
実は、日本の建物は世界一厳しいといわれる建築基準法を背景に、非常に強固な構造を誇っていますが、地震大国という地理的理由から早いサイクルで建て直されることが少なくありません。いちごは、今あるものを大切にし、建物の安全性の確保だけでなく、新たな価値を創造することで、中長期にわたって人々のニーズを満たす「100年不動産」を目指しています。
Q2
建物の価値は、築年数や立地だけで
決まるのではないの?
テナント様やユーザー様のニーズを満たす
「収益性」も重要です。
いちごの心築では、ご利用いただく方の需要をリサーチし、適切な改修を行うことで資産価値の向上を図っています。時には新たな需要を開拓し、用途の変更や大規模リニューアルを行うことも。築年数や立地と同じく、人々にどのような価値をもたらすかといった「収益性」を大切にしています。
Q3
いちごのスマート農業って、
何がスマートなの?
AIやIoTといった先端技術を活用した、
新たな農業のことを指します。
いちごでは、スマート農業の普及に貢献するため、不動産で培った技術やノウハウ、テナントネットワークを活用した販売支援なども含めた新しいスキームで若い生産者の新規参入をサポートしています。いちごのスマート農業を通じて、日本の農業を支えていくことを目指しています。
Q4
いちごがアニメやスポーツを手がけると
どんなことになるの?
不動産を地域のインフラとして、
新たな価値創造を実現します。
いちごでは、Jリーグのトップパートナー就任や押井守監督のアニメ「ぶらどらぶ」への出資など、カルチャーやスポーツとのシナジーを図っています。その目的は、地域のインフラとして不動産の可能性を追求するためです。不動産と異なるコンテンツを掛け合わせて、新たな価値創造を実現しています。
Q5
いちごが考える観光はどんなもの?
その地域ならではの歴史・文化・魅力を
体感してもらうことを大切にしています。
観光とは、宿泊や飲食を楽しむだけでなく、地域の歴史や文化に敬意を払い、地域の良さを肌身で感じられるローカル体験を叶えるものだと考えています。ライフスタイルホテル「THE KNOT」をはじめ、一人ひとりが世界で一つのストーリーを紡いでいけるような観光体験を提供していきます。
Q6
再生可能エネルギーによる
電気代は高いの?
電力システムの改革で今後さらなる低価格化が
期待されています。
現在、日本の再生可能エネルギーの電気料金は、諸外国に比べて高い水準となっているのが事実です。しかし、近年になって発電コストが大幅に低減されていることに加えて、電力システムの改革や発電・小売の自由化などにより、さらなるコスト競争力の向上と低価格化が見込まれています。エネルギー資源の乏しい日本にとっては、再生可能エネルギーへのパワーシフトは重要な急務となっています。
Q7
J-REITやインフラ投資法人といった
公募商品に取り組んでいるのはどうして?
安心して投資できる金融商品であり、
日本の将来を支える投資商品でもあるからです。
J-REITやインフラ投資法人は、賃料収入や売電収入といった安定収入を源泉とした利益のほぼ全額を分配できる魅力的な金融商品です。また、日本の不動産市場やECO発電所などの維持発展に貢献していたり、日本の年金財政難を支える一助ともなり得ていたり、社会的意義の大きな投資商品として堅実な運用に取り組んでいます。