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「社会を良くしたい思いをぶれずに」

インターンシップの皆さんからアドバイスをいただく

2019年2月に開催された第3回大学生対抗IRプレゼンコンテストで、いちごを担当された慶應義塾大学の実践株式研究会の皆さんが見事「審査員特別賞」を受賞しました。いちごについて深く研究していただいた皆さんとの貴重な出会いを大切にし、インターンシップにお誘いしたところ、佐藤徳真さんと板倉圭介さん、武田望さんの3名がインターンシップに参加いただくことになりました。インターンシップでは、不動産の講義や物件視察、各種ミーティング参加等を実施いたしました。
今般、インターンシップに参加いただいた3名の皆さんと社長の長谷川で、いちごのインターンシップ体験等をテーマとした座談会を行い、いちごの印象やいちごへの今後の期待等を聞かせていただきました。

長谷川:いちごがIRプレゼンコンテストのパートナーとなった時の正直な感想は?

佐藤:正直に言うといちごのことを知りませんでした。何をやっている会社なのかなと思いました。

板倉:ネットでいちごを検索しましたが、IR資料が分かりやすかったので3年分くらい見てみたら、何をやっている会社なのか大体分かりました。

長谷川:実際にプレゼンの準備を進めていく中でのいちごの印象はどうでしたか?

佐藤:最初にいちごの方と話した時に、非常に好印象でしたので、「当たり」を引いたなというのが第一印象でした。その後も他社と比べ物にならない位のサポートをしていただいたので、IRに非常に力を入れている会社ということが伝わってきました。事業内容も、最初は不動産ということ位しか分からなかったので、不動産であればどこも同じかと思っていましたが、いちごは利益率が高く、やっている事業も他社とは違うなと感じました。

長谷川:具体的には何が違うと感じましたか?

佐藤:単純にデベロッパーとかそういったカテゴリーではなく、人と人との繋がりに新しい価値を見出しているという所です。不動産会社というカテゴリーに当てはまるのかどうか。やっていることが特別だなと思いました。

板倉:女性社員が非常に多かったことも挙げられます。不動産と言えば、男性が営業してバリバリ夜まで働いているというイメージがありましたが、インターンシップに来てみたらとても社内の雰囲気が明るかったです。

佐藤:刺激的な方が多かったです。(会長の)スコットさんにお会いした時は、こういう方が日本にいるんだ!という刺激を受けました。IT関連の部署の方々も個性的な方が多かったと思います。物件を実際に見ることが出来たことも良かったです。

板倉:ブランディングミーティングに参加させていただきましたが、皆さん大変フラットでした。スコットさんが普通の席に座っていて、座席の配置等の形式的な決まりもなく、大変フランクな会社だと思いました。

佐藤:スコットさんが風通しのいいイメージを作っているなと思いました。
その他には、建物も実際に見ることが出来たことが、大変勉強になりました。いちご土地心築(しんちく)※のメンバーと見に行った神田の建物の周辺は、今までは薄暗くてあまり住みたくないなと消費者目線で見ていましたが、投資家目線で見ると、駅から近くこれから開発の余地もあるなとか。投資家目線で初めて不動産を見ることが出来ました。株なら自分たちも証券口座を開けばすぐ始められますが、不動産をそういう目で見たことはありませんでした。

※ 心築(しんちく)について
心築とは、いちごの不動産技術とノウハウを活用し、物件取得後、一つ一つの不動産に心を込めた丁寧な価値向上を図り、現存不動産に新しい不動産価値を創造することをいいます。

※ 心築(しんちく)について

長谷川:投資家として不動産を見るというのは何が違うと思いますか?

佐藤:建物の改善余地であったり、これから値上がりする可能性があるか、立地条件、街の雰囲気を生かしたらもっとどんなことが出来るのだろうと考えながら見るというようなことかなと思います。

長谷川:建物や街にポテンシャルを感じながら見たということですね。自分が住む場合は、インフラとして今あるものが良く見えないと住みたいとは思わないけれど、投資の場合は、ポテンシャルが大切で、これからどうなっていくのか、今が張り時か底かという感覚ですね。

武田:普段何気なく見ていた建物をあらためて見ると、一つ一つを巡る背景が色々あるんだなと思いました。特定地域に集中して物件を保有するドミナント戦略も行っているし、例えば、最後にここの土地を買うことが出来ればうまくこの建物を活用出来るという状況があったり、様々な背景が一つ一つの建物に存在するんだなと面白く感じました。

板倉:そもそも初めての物件視察だったので、新鮮でした。神田の物件に行った時は物件担当の金子さんが、近隣の方にコミュニケーションを取ったりしているのを見て新鮮に感じました。これが「足で稼ぐ」ということで、その場所に行ってコミュニケーションをとることで事業が成り立つというのが新鮮でした。コミュニティとのコミュニケ―ションが大事なんだなと知りました。

長谷川:きっと意外ですよね。そんなことまでやるの? 不動産投資をしているのは分かるけど、なぜ隣の建物の人にまで声をかけるの? という感覚の方が普通だと思います。

板倉:そういうところは、今後AI化しても介入の余地がない、ニッチな事業だなと思いました。

佐藤:インターンシップの講義で、町田駅前の商業ビルについてどういう心築(しんちく)をしたのかということについて、1時間位、説明をしてもらいました。テナントとの対話を通じニーズを把握し、物件の価値向上に繋げて、キャピタルゲインを得るというのが衝撃的でした。テナントとの会話や信頼関係というのは実体のないものなのに、それが価値向上に繋がり、利益にも表れているということが。

長谷川:コミュニケーション等の目に見えないものを顕在化させて、バリューに変えていくという活動のことですか?

佐藤:テナントからのヒアリングにより、雑居ビルからサービスビルに変えるということをテナントさんと一緒になって作っているということが新鮮でした。人との繋がりを大切にするといういちごの企業理念が事業に浸透していると感じました。

長谷川:なるほど。
逆に私たちは、今はそういうことをしないと、価値を出していけないと考えています。取得した時の状態から価値を付けないと物件価格は上がらないので、潜在的な価値をどうやって顕在化させるかというところが心築という事業の肝となっています。お客様のニーズを聞いて、それを顕在化させる。しっかりマーケティングをしないと実は価値は上げられません。アベノミクスのような右肩上がりのマーケットの時もあれば、不動産マーケットの波の中では当然下がる時もありますので、マーケットが下向きの時にどれだけ下がらない価値を作っていけるかも大切だと思っています。

佐藤:不動産と言えば建物の実体をイメージしますが、いちごの場合はどちらかというとサービス業。人と人との繋がりから利益を生み出している、不動産業兼サービス業だなと思います。

武田:僕は、不動産の価値を算定するバリュエーションの講義が面白かったです。買う、買わないを判断する、それを仕事にするということはとても大変なことだと思いますが、どういう基準で不動産の価値を算定しているのかを学べたことは、新鮮で面白かったです。

板倉:「トレードピアお台場」というオフィスビルに視察に連れて行ってくれた方が、現場でゴリゴリやっている感じでかっこいいなと思いました。実際に現場に行って、現場の人と話をして、そのビルの利用者にもヒアリングをして、その建物に何が必要なのかというのをその場で考えるのがかっこいいと思いました。

長谷川:いちごがこれからもっと知名度を上げていくには、どんな切り口で情報発信をしていったらいいと思いますか?

佐藤:ESG投資が流行っています。社会性を大事にする会社を応援しようという流れがあるので、就職する時に意識している学生は多いと思います。単純に利益だけではなく、社会貢献性を重視する流れです。いちごは事業を通じてサステナビリティを実現している会社なので、そこを前面に押し出していけたら学生にも魅力的に映ると思います。

武田:知名度を上げるのはやはりSNSが早いのではないかと思います。僕はTwitterやInstagramをよく使いますが、最近ではLinkedInも使っています。

板倉:ビジネス系のSNS等で、インターンシップの体験談の書き込みを見て、この企業は面白いなと思うことが多いです。

佐藤:サステナビリティを大事にしている会社なので、利益はもちろん大事ですが、社会を良くしたいという思いをこれからもずっとぶれずに貫いて欲しい。そうすれば、今後、リーマンショックのような大変な時期を迎えることもあるかもしれませんが、そういう時でもぶれずに貫いていければ、絶対に会社そのものもサステナブルなものになると思います。
ちょっとかっこつけてしまいましたが。

武田:佐藤さんも言っていたけれど、社会の流れがESG等を見るようになってきているので、いちごの事業活動はESGの観点からも理にかなっていると思います。今のいちごの事業が、今の社会の一歩先のことをやっていると個人的には思っています。より社会がそういう社会貢献活動を重視するような時代になれば、さらにその成果を発揮するようになると思うので、そういう意味で僕は今のままでいいと思います。

板倉:僕は、心築の逆張りの発想が好きなので、順張りで利益率の低い事業みたいなものではなく、逆張りで利益率の高いことをやっている方がかっこいいと思います。
不動産セクターで見た時にいちごの利益率がトップレベルで高いというところです。感覚としては、安いものを買って、高く売るというのが逆張りですよね。ニッチなことは他の会社が入ってこないだけの理由がある。心築がいちごのもっているコアバリューだと思います。心築は一番の切り札のような感じです。

長谷川:今言っていることを少し補足すると、いちごは、今の当たり前が本当に当たり前なのか、世の中が正しいと言っていることは本当に正しいのか、というところに着眼しているということなんです。セオリーは誰かに作られたものであって、実はそこには作っている人の意図がある。その意図が本質をついているのかというところを常にいちごは考えているので、外から見ると逆張りに見えるのかもしれないですね。実はこれは逆張りではなく王道なんですよね。
でも最近では、王道を行っていると思われていた大手企業がおかしくなったりしています。なぜ失敗したのかよく見てみると、実は王道ではすでになくなってきていたという話だったりするんですよね。

板倉:確かに大企業が王道というわけじゃないですからね。

長谷川:そう、でもみんな王道だと思ってやってきました。だから彼らを見てどこで問題が出ているのかをしっかり分析して、私たちは実行しています。ニッチに映るかもしれませんが、実はそれが一番効率的な方法だとも思っています。
人をたくさん採用するのが効率的なのかというとそうではありません。いちごに入ってきたやる気のある人財に、いちごの理念を共有していく方が、一度に何百人も雇うより辞める人が少なかったりします。

長谷川:だから、こういうインターンシップの取組みはいちごとして続けたほうがいいと思っています。3人が来てくれたことで、新しい風を感じることが出来ましたし、対応したいちごの皆も大変刺激を受けたと思います。
私も3人に出会えて良かったと思っていますし、また就職したらぜひ顔を見せに来ていただいて、皆さんの話を聞かせてください。

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