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重視する経営指標

【1株利益(EPS)】Earnings per Share

当期純利益を発行済株式数で除した数値であり、株主価値を形成する重要な指標です。 株式の評価指標の一つであるPER(株価収益率)の計算根拠の一つでもあり、株価収益率が一定水準に収束すると、1株利益の向上は株価水準の向上に結び付き、結果として株主価値の向上に寄与するものとなります。
当社は、株主価値の根幹であるEPS(1株利益)の大幅な向上を通じ、株主価値を最大化することを目指しており、大幅な利益成長の実現に向け、事業を加速しています。

当期純利益÷普通株式の期中発行済株式数

長期VISION「いちご2030」で掲げる経営目標(KPI)

当社は、より中長期的な価値創造に向けたビジネスモデルへの進化を推進すべく、2020年2月期~2030年2月期の11年間における、長期VISION「いちご2030」を策定しております。
既存事業の継続的な成長に加え、当社が心築(しんちく)事業を通じて培ってきたコア・コンピタンスを活かし、不動産市況に左右されにくい、持続性と安定性の高い新たな収益基盤の構築を目指してまいります。
「いちご2030」で掲げる経営目標は以下のとおりです。

資本生産性の目標

【キャッシュROE 18%以上】
【ROE 15%以上】

株主資本に対する当期純利益の比率で、株主資本に対していかに効率的に収益を獲得しているかを示す指標です。「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクトの「最終報告書」、いわゆる「伊藤レポート」において、グローバルな投資家が最低限求める水準として、ROE(自己資本利益率)8%超にコミットすべきであり、それを最低限としてより高い水準を目指すべきとしています。
また、従前より収益力の実態となる「キャッシュの創出」を最重要指標とし、徹底的なキャッシュ・フロー経営によりキャッシュ創出力を向上してまいりました。これらの事業の状況を踏まえ、「いちご2030」では、2024年4月に新たにキャッシュROEをKPIに追加しました。2030年2月期までにキャッシュROE18%以上、ROE15%以上を目指します。
また、資本生産性の向上や安定収益基盤の創出により当社の将来ROEを向上させ、ROE15%以上の収益構造の確立を図るとともに、株主価値の根幹である1株利益(EPS)の成長を図ってまいります。

1株利益(EPS)÷1株あたり純資産(BPS)

キャッシュ創出力の目標

【エコノミック営業キャッシュフローの当期純利益超過】

エコノミック営業キャッシュフローとは、当社の短信の表紙に記載されている「販売用不動産および発電設備の増減額(仕入・売却)の影響を除いた営業活動によるキャッシュフロー」を指します。
当社の高いキャッシュフロー創出力は成長投資と株主還元の源泉です。当社では、エコノミック営業キャッシュフローが継続して当期純利益を超過することにより、高いキャッシュフローの創出とさらなる強化に注力しております。

安定収益の目標

【ストック収益比率 60%以上】
【ストック収益固定費カバー率 200%以上】

当社におけるストック収益とは、主に賃料収入、アセットマネジメントのベース運用フィー、売電収入、減価償却費等を指します。固定費には、固定販売費や一般管理費、支払利息などが含まれます。
長期VISION「いちご2030」では、より安定性の高い収益ストック収益の比率を60%以上に向上を図ってまいります。さらに、持続性と安定性の指標として当社が重要視しているストック収益による「固定費カバー率」を2024年4月に新たにKPIとして新設しました。同時に、フロー収益も拡大させ、心築(しんちく)事業における売却益中心の収益構造を分散化いたします。これにより、不動産市況の景気循環に左右されにくく、安定性の高い収益構造の構築を実現してまいります。

株主還元策

当社は、配当の安定性と透明性、そして成長性に注力し、「安心安定配当」により株主の皆様からのご支援に報いると同時に、機動的な自社株買いを通じて中長期的な株主価値向上を図ります。

【累進的配当政策】

当社は、2017年2月期より「累進的配当政策」を導入しております。各年度の1株あたり配当金(DPS)を、原則として前期比「維持か増配」のみとさせていただき、「減配しない」ことにより、当社の盤石な安定収益基盤が可能にする「安心安定配当」を実現いたします。
累進的配当政策とは、株主に対する長期的なコミットメントを示す株主還元策です。株主還元の基準としては「配当性向」が一般的ですが、短期的な利益変動に左右されてしまうため、将来の配当水準は必ずしも明確ではありません。原則として「減配なし、配当維持もしくは増配のみ」を明確な方針とする累進的配当政策は、持続的な価値向上に対する企業から株主様へのコミットメントと言えます。

【DOE(株主資本配当率)4%以上】

安定性が高い株主資本を基準とした「DOE配当政策」も引き続き採用することで、長期にわたり株主資本の成長と連動する、安定的な配当成長を図ります。2024年4月に3%から4%へ目標を引き上げました。

【機動的な自社株買い】

株主価値向上に資する最適資本構成を目指し、機動的な自社株買いを実施いたします。

サステナブルな社会への取り組み

【クライメート・ポジティブの維持】
【RE100 2025年までに事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーに】
【CDP 気候変動プログラム「Aリスト」企業の維持、水セキュリティプログラム「Aリスト」企業の達成】

当社は企業の存在意義は社会貢献であると考え、事業活動を通じて、世界的に対応が迫られている環境課題に対し真摯に取り組んでいます。また、人との出会いを大切にする精神から、ステークホルダーの方々を含め人財が最大の資本であると考えており、2024年4月に、サステナブルな社会への取り組みとして、環境課題解決に関するKPIを新設いたしました。

「クライメート・ポジティブの維持」においては、当社および当社が運用するいちごグリーン(9282)がクリーンエネルギー創出により削減する CO2 量が、当社および当社が運用する投資法人(いちごオフィス(8975)、いちごホテル(3463)およびいちごグリーン)が排出する CO2量(Scope1・Scope2)を上回る、クライメート・ポジティブを維持することとしております。